【6月27日 AFP】スイス紙ブリック(Blick)は26日、汚職問題に揺れる国際サッカー連盟(FIFA)のジョセフ・ゼップ・ブラッター(Joseph Sepp Blatter)会長が、「辞任したわけではない」と主張していることを報じた。

 同紙は、ブラッター氏がスイス・チューリヒ(Zurich)のFIFA博物館建設予定地を訪問した際、「私は辞任したわけではない。私自身のことも、事務所の処遇も、FIFA総会の判断にゆだねる」と語ったと報じている。

 79歳のブラッター氏は2日、今年12月から来年3月に開かれる臨時総会で、会長職を辞すると発表していた。

 しかしそれ以降も、アジアやアフリカの連盟から支持を得たブラッター氏が、辞意撤回の可能性を否定していないとする情報筋の発言がたびたび報じられていた。

 FIFAは26日にブラッター氏の発言を確認したものの、「何も新しいことはない。6月2日のスピーチで語られた言葉の通りだ。彼は会長としての権利を手放すが、総会で後任が決定するまで引き続き任務を全うする」と述べている。

 後任選びのための臨時総会の日程は、来月20日にチューリヒで行われる臨時の理事会で決定される。

 前回の会長選でブラッター氏の選挙活動をサポートしたアドバイザーは先日、「納得できる候補者」が現れなかった場合、ブラッター氏が辞意を撤回する可能性があることを示唆していた。

 これに対して、FIFAの監査・コンプライアンス委員会のドメニコ・スカラ(Domenico Scala)委員長は、「すでに発表されている会長交代のプロセスに従うのが必要不可欠なことは明白」と発言している。(c)AFP