【6月26日 AFP】ブルンジの首都ブジュンブラ(Bujumbura)で25日、3選を目指す同国のピエール・ヌクルンジザ(Pierre Nkurunziza)大統領に抗議するデモに参加している学生約200人が、警察の暴力的な取り締まりを恐れ、米大使館の敷地に無許可で入る騒ぎが発生した。また同日、第2副大統領は自ら国外に避難したことを明らかにした。同大統領が3選を目指し出馬表明を行って以降続いている同国の政情不安がますます強まっている。

 学生らは、大使館屋上から武装した海兵隊員らが監視しているにもかかわらず、門の下をくぐったり塀をよじ登ったりして敷地内に入り、両手を上げてその場に座り込んだ。

 AFPのカメラマンによると、ヌクルンジザ大統領に抗議する学生らは、米大使館の外にデモのキャンプを設置し、数週間にわたって避難場所として使用していた。警察がそのキャンプの強制撤去に出る姿勢を示したことから、学生たちは大使館内へ逃げ込んだという。

 米大使館はブルンジ政府に対し「平和的な解決策」を見出すよう促し、その後米大使は学生らにも平和的に外へ出るよう説得。学生らはそれに応じ、一部は再び大使館外のキャンプに戻っていった。

 ブルンジでは、ヌクルンジザ大統領が3選を目指して出馬する意向を示した4月以降、各地で抗議行動が行われている他、クーデター未遂も発生するなど、混乱が続いている。議会選は29日、大統領選は来月15日に投票が行われる予定。

 ヌクルンジザ大統領は25日、支持者ら数千人が見守る中、選挙運動を開始。しかし同日、ルフイキリ第2副大統領が避難先のベルギーで自ら国外に避難したことを明かした。同大統領へ宛てた書簡でルフイキリ氏は、「自分の利益よりも国民の利益を優先すべきだ」と訴え、「憲法違反に当たる大統領選出馬を撤回」するよう呼び掛けた。(c)AFP/Esdras NDIKUMANA/Marco LONGARI