【6月26日 AFP】イタリアメディアは25日、セリエAのユベントス(Juventus)に所属するアンドレア・ピルロ(Andrea Pirlo)が、米メジャーリーグサッカー(MLS)のニューヨーク・シティFC(New York City FCNYCFC)と18か月の契約を結ぶ見込みだと報じた。

 ユベントスの要として、20年ぶりとなるリーグと国内カップ戦の2冠達成に貢献したピルロのMLS行きが近づいている。ガゼッタ・デロ・スポルト(Gazzetta dello Sport)紙は、ピルロがイタリアを去り、米国でキャリアを終えると報じた。

 ピルロとユベントスの契約は2016年6月までとなっているが、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2014-15)決勝でFCバルセロナ(FC Barcelona)に敗れ、優勝を逃した際には涙を流していた。

 そのことが、本人には、3度目のチャンピオンズリーグ制覇を達成する最後のチャンスとの思いがあったのではとの憶測を呼んでいた。イタリア代表でW杯優勝を経験しているピルロは、ACミラン(AC Milan)に在籍した2003年と2007年にチャンピオンズリーグを制している。

 ガゼッタ紙は、契約解除の条項に関する詳細を詰めたあと、ピルロは8月にNYCFCと18か月の契約を結ぶ予定だと報じている。

 ピルロは先日、休暇を利用して米ニューヨーク(New York)を訪れ、サッカーファンとの「自撮り」に応じており、そのこともまた、米移籍に関する憶測をたくましくする一因となっていた。

 さらにピルロは先週、ヤンキー・スタジアム(Yankee Stadium)を訪れ、米メジャーリーグ(MLB)のニューヨーク・ヤンキース(New York Yankees)の試合をフェラン・ソリアーノ(Ferran Soriano)氏とともに観戦するところも写真に撮られていた。

 ソリアーノ氏はマンチェスター・シティ(Manchester City)とNYCFCの最高経営責任者(CEO)で、ヤンキー・スタジアムはNYCFCの本拠地でもある。

 ピルロは失意のチャンピオンズリーグ決勝を終えたあと、ソリアーノ氏と話し合いの場を持ち、来年1月のユベントス退団ではなく、すぐにクラブを離れる方へ心が傾いたとされている。

 チリ代表のアルトゥーロ・ビダル(Arturo Vidal)、フランス代表のポール・ポグバ(Paul Pogba)、イタリア代表経験者のクラウディオ・マルキジオ(Claudio Marchisio)、そしてピルロで構成されるユベントスの中盤は、間違いなく欧州最高クラスの力を持っていた。

 ユベントスはすでに、ドイツ代表のサミ・ケディラ(Sami Khedira)を獲得しており、複数のビッグクラブから狙われているポグバについても、マッシミリアーノ・アレグリ(Massimiliano Allegri)監督が、少なくとも来季の残留については自信をのぞかせている。(c)AFP