【6月24日 AFP】仏メディアは23日、内部告発サイト「ウィキリークス(WikiLeaks)」の公開文書の情報として、米国がフランスのジャック・シラク(Jacques Chirac)元大統領、ニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)前大統領、フランソワ・オランド(Francois Hollande)現大統領の通信を傍受していたと伝えた。

 仏紙リベラシオン(Liberation)と調査報道ウェブサイト「メディアパルト(Mediapart)」が、「極秘情報」に分類される文書を引用して伝えたところによると、仏大統領に対する盗聴は2006~12年にかけて行われていたという。この「極秘情報」文書には、米国家安全保障局(National Security AgencyNSA)が盗聴で得た情報に基づいてまとめた5つの報告書も含まれているとしている。

 最も新しい文書の日付は、オランド氏の大統領就任から間もない2012年5月22日。同氏が「ユーロ圏危機、特にギリシャが離脱した場合の影響について検討するためパリ(Paris)で秘密会合を開くことを承認した」と記されている。

 また2008年の文書には、「サルコジ氏、世界金融危機からの脱却を実現できるのは自分だけと認識」というタイトルが付けられている。

 この報道について仏大統領府、米側はいずれもコメントを出していない。オランド氏側近はAFPの取材に対し、「どのような内容か確認する」と語った。一方米国務省のジョン・カービー(John Kirby)報道官は、「漏えいされた文書の信ぴょう性や内容についてはコメントしない」としている。(c)AFP