【6月23日 AFP】北朝鮮の最高裁判所は23日、同国で身柄を拘束されていた韓国人男性2人に対し、韓国の情報機関のためにスパイ活動を行った罪などで無期労働教化刑(無期懲役に相当)の判決を言い渡した。北朝鮮の国営メディアが伝えた。

 2人は、金国紀(キム・グッキ、Kim Kuk-Gi)氏と崔春吉(チェ・チュンギル、Choe Chun-Gil)氏。北朝鮮の朝鮮中央放送(KCBS)によると、朝鮮労働党政権の転覆を図った罪でも有罪となった。

 金氏と崔氏は、北朝鮮に密入国した後に当局に拘束された韓国人4人の中の2人。韓国の教会関係者によると、4人のうち2人は伝道師だった。北朝鮮当局は今年3月に金氏と雀氏の身柄拘束を発表した際、2人が同国の国家・軍事機密や政権中枢に関する情報収集を行う「凶悪なテロリスト」として活動していたと非難していた。雀氏は昨年12月に北朝鮮の国境警備隊に拘束されたが、金氏がいつ拘束されたのかは明らかになっていない。

 韓国政府は2人の釈放を再三要求していた。韓国統一省は今回の判決に「深い」遺憾を表明し、北朝鮮の一方的な決定を受け入れることはできないと述べた。(c)AFP