【6月23日 AFP】黒人9人が死亡した教会での銃乱射事件があった米南東部サウスカロライナ(South Carolina)州で、事件を機にニッキー・ヘイリー(Nikki Haley)州知事を筆頭に超党派議員の間で州議会議事堂前に掲揚されている「南部連合旗」の撤去を求める動きが高まっている。

 南部連合旗は、南北戦争で奴隷制度を支持した当時の南部が用いた旗で、人種差別の象徴と捉える人もいれば、米南部の誇りと伝統を示すシンボルとみる人もおり、乱射事件後、この旗をめぐる議論が再燃している。

 これまで州都コロンビア(Columbia)の州議会議事堂前に掲揚されてきた南部連合旗についてヘイリー知事は報道陣を前に22日、「多くの人たちに苦痛をもたらしている」との認識を示し「南北戦争から150年を経て、連合旗を撤去する時が来たのだ」と述べた。また「わたしたちを分断している象徴を取り除くことで州が一つとなって前に進むとともに、事件で犠牲となった9人の冥福を祈ることができる」と語った。

 南部連合旗の撤去を求める左派系団体「MoveOn.org」には22日午前の時点で50万人を超える署名が寄せられらている。(c)AFP