ブラジル音楽の巨匠「カエターノとジル」、20年ぶりのツアーへ AFP独占インタビュー
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■似ているようで、似ていない
ジルとベローゾは1972年にそれぞれ亡命先からブラジルへと戻り、軍政から陽気な民主主義国へと転換する国の「サウンドトラック」を奏でることとなった。そして、自分たちも「無法者」から国を象徴する存在へと変化していった。
ジルは2003年に左派・労働者党(Partido dos Trabalhadores、PT)が初めて政権を握った際に文化相を務め、進行していたブラジルの変革を印象づけた。その後、政治家と音楽家の2つのキャリアを両立させることが難しくなったと述べ、08年に文化相を退いた。このことについてジルは、「音楽は簡単だよ。それを望めば、それが起きる。難しいのは他のことだ」と述べている。
長年の友人関係についても語った。さまざまな体験を共有しているにもかかわらず、お互い似ても似つかないという2人。人生で好きなことは何かと聞かれると、ベローゾは「セックスと会話、歌うこと」と答え、一方のジルは「僕もそれはみんな好きだけど、自分にとって一番好きなことは、眠るために横になることだな」と応えた。すると「それは僕にとっては一番嫌なことだよ」とベローゾがすかさず反応した。
ジルが「僕たちはとても違う。彼はしし座で、僕はかに座。ボサノバが僕たちを結びつけたんだ」というと、ベローゾは笑いながら「星座なんて信じないね。似ているところよりも違うところの方が多いけど、人生と音楽によって強く結びついてるんだ」と語った。
ジルはまた、50年のキャリアを過ごしてきた今でもステージに立つ前には緊張すると話す。そして「手が冷たくなるし、鼓動が速くなることもある。でも、彼が横にいると楽なんだよ。世界中のミュージシャンのなかで、一緒にステージに上がって一番落ち着けるのはカエターノだよ」と友人の存在をたたえた。
ツアーの詳細は「www.gilbertogil.com.br.」で確認できる。(c)Laura BONILLA / Claire DE OLIVEIRA