【6月18日 AFP】スイスの検察当局は17日、2018年と2022年のサッカーW杯招致をめぐる国際サッカー連盟(FIFA)の汚職疑惑で、マネーロンダリング(資金洗浄)の疑いがある53件の事例について捜査中であると明らかにした。

 ミヒャエル・ラウバー(Michael Lauber)検事総長は、この「疑惑のある」事例は銀行から報告されたもので、FIFAに対する「膨大で複雑な」取調べには数年とはいわずも何か月かかるだろうと述べた。

 当局によると、この53件とは個人と企業の数であり、個々には、さらに多くの取引が含まれている可能性があるとしている。

 ラウバー検事総長は「一部は当局がすでに把握している104件の銀行取引に追加されるものだが、53件の疑わしい取引は、スイスの資金洗浄を防ぐための法的枠組みにより銀行から報告があったものだ」と述べた。

 スイス当局では2018年にロシア、2022年にカタールでの開催が決定された際の招致過程について、特別対策本部を設置し捜査にあたっている。

 ラウバー検事総長は、FIFAのチューリヒ(Zurich)本部からのものを含め、これまでに9テラバイト分のデータを押収したと述べた。(c)AFP/Marie-Noelle BLESSIG