■性器を切断

 同氏は、首都カンパラ(Kampala)の「とても裕福」な実業家だったゴッドフリー・カトー・カジュビ(Godfrey Kato Kajubi)受刑者が、12歳の少年が頭部とペニスを切断された儀礼殺人事件をめぐり、12年に終身刑を受けた事例を挙げた。

 誘拐と儀礼殺人はたいてい、呪術師によって仕組まれる。子どもをいけにえにすれば裕福になったり、勃起不全を治したり、生殖力が高まったりすると信じている客たちが、殺人料を支払う。ビノガ氏によれば、呪術師は客の名前を明かさないため、客が刑事責任を問われることはまれだという。

 カナニ君らを襲ったスペリート・ビセクワ(Sperito Bisekwa)受刑者は、2013年2月にウガンダの首都カンパラ(Kampala)の北西130キロのナンサカ(Nansaka)村で起こした事件で有罪を認めた。カナニ君殺人未遂で10年の実刑判決を受け、シルビアちゃん殺害について判決を待つ身だ。ビセクワ受刑者は1万6500ドル(約200万円)と引き換えに、シルビアちゃんの体の一部を呪術師であるきょうだいに送ったことを認めた。

 子どもたちの父親で畜産農家を営むジョゼフ・ナンクンダさん(48)は、娘を殺したビセクワ受刑者に死刑が言い渡されることを望んでいる。「見せしめになるように、死刑を望む」。ナンクンダさんには6人の子どもがいるが「子どもたちがなかなか家に戻ってこないと、いつも心臓が早鐘を打つようになる。毎日、恐怖に怯えながら暮らしている」と語った。(c)AFP/Amy Fallon