南スーダン、子ども25万人が飢餓状態 国連が警鐘
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【6月16日 AFP】国連(UN)は16日、約1年半にわたり内戦が続く南スーダンで、25万人の子どもが飢餓に直面していると警鐘を鳴らした。
南スーダンでは2013年12月、リヤク・マシャール(Riek Machar)前副大統領がクーデターを企てたとしてサルバ・キール(Salva Kiir)大統領が非難したことから両派による内戦が開始。殺りくの応酬は全土に広がり、陸地に囲まれた貧困国である同国は民族によって分断され、民族対立による虐殺、レイプ、少年兵の使用なども横行している。
南スーダン経済の崩壊を予測したことで今月に同国政府によって国外に追放された国連南スーダン派遣団(UNMISS)のトビー・ランザー(Toby Lanzer)事務総長特別副代表は、援助国に16億3000万ドル(約2000億円)の拠出を訴える報告の中で「南スーダンの半分の地域で、3人に1人の子どもが極度の栄養失調に陥っており、子ども25万人が飢餓に直面している」と指摘。また国連によれば、南スーダン人口1200万人の3分の2が援助を必要としており、450万人が深刻な食料不足に陥っている。
ランザー氏は「われわれは6か月前、衝突や苦しみが峠を越え、和平の兆しが見えたと思ったが、それは誤りだった。非妥協的な政治によって和平はいっそう遠のき、内戦は続き、経済を崩壊に向かわせている」と述べた。(c)AFP