【6月16日 AFP】国連(UN)の専門機関「国際民間航空機関(International Civil Aviation OrganizationICAO)」は15日、電子たばこを機内預け荷物に入れることを禁止すると発表した。航空機の貨物室内で電子たばこによる火災事象が複数件発生したとの報告を受けての措置だという。

 航空機の乗客や乗務員は「火災事故が起きた場合に迅速に対処できるように」電子たばこ機器を預け荷物には入れずに客室に持ち込むよう求めた。

 カナダ・モントリオール(Montreal)に本部を置くICAOは、航空業務の国際標準と安全規定を策定するため、UN加盟国191か国および航空各社との連携を図っている。

 これら電子たばこ関連の改正条項は、航空機の客室内で電子たばこ機器の充電を行うことについても言及している。

 オルムイワ・ベナード・アリウ(Olumuyiwa Benard Aliu)ICAO理事会議長は「電子たばこの電熱線が誤って作動し、預け荷物内で発火を引き起こすことに関連する火災事故が、これまでに複数件報告されている」と指摘。また昨年末に浮上した安全懸念を受け、いくつかの航空会社は電子たばこへの対策をすでに講じていると説明した。

 5月末にアリウ議長による暫定承認を受けた今回の新規定は、ICAO理事会の各代表理事と同航空技術部門への最終回覧後すぐに施行された。(c)AFP