【6月12日 AFP】イエメンの首都サヌア(Sanaa)で12日未明、国連教育科学文化機関(UNESCO、ユネスコ)の世界遺産に登録されている旧市街が、サウジアラビア主導の連合軍による空爆を受け、5人が死亡、住宅3棟が破壊された。

 今年3月後半以来、連合軍は同国の反政府武装勢力フーシ派(Huthis)に対して空爆作戦を展開しているが、住民の話によると、空爆が旧市街を直撃するのは今回が初めて。

 現地のAFP記者によると、11世紀以前に建設された数千棟の住宅が立ち並ぶカシミ(Qassimi)地区にミサイルが直撃した。医師や目撃者の話によれば、ミサイルは爆発しなかったものの、3階建ての住宅3棟が損壊し、女性と子どもそれぞれ1人を含む住民5人が死亡した。

 ユネスコのイリナ・ボコバ(Irina Bokova)事務局長はこれを受け、サヌア旧市街は世界のイスラム文化遺産の中でも「最古級の至宝」であるとし、連合軍による空爆を非難した。(c)AFP