【6月11日 AFP】中国北部・天津(Tianjin)の裁判所は11日、共産党最高指導部・政治局常務委員会の前メンバーの周永康(Zhou Yongkang)氏に対し、収賄、職権乱用、国家機密漏えいの罪で無期懲役の有罪判決を言い渡した。国営新華社(Xinhua)通信が報じた。

 周氏は、中国で過去数十年に汚職捜査の対象となった中で最高位の人物。政治局常務委員を2012年に引退するまで、警察と司法のトップとして強大な権力を振るった。

 周氏に対する捜査は、数か月間にわたりうわさされた後、昨年7月に共産党が正式に公表。その後の同12月に同氏は党籍を剥奪され、逮捕された。新華社通信によると、周氏は天津の裁判所で行われた非公開裁判で「罪状を認めた」という。

 中国の習近平(Xi Jinping)国家主席は、汚職撲滅に向けて、高位にいる人物をも取り締まると宣言していた。だが習政権の汚職撲滅運動に対しては、制度改革が伴っていないため、政治利用されることを阻止できないとの批判も上がっている。(c)AFP