【6月13日 AFP】自転車競技から永久追放処分を受け、失脚したランス・アームストロング(Lance Armstrong)氏は、内部告発により今年裁判が行われる1億ドル(約123億円)の訴訟問題で、破産に追い込まれる可能性がある。

 多くの法的問題を抱えているアームストロング氏は、かつて所属していたロードレースチーム「USポスタルサービス」の元同僚で、自分のドーピング違反を告発したフロイド・ランディス(Floyd Landis)氏との訴訟を控えている。

 チームのスポンサーが米国郵政公社(U.S. Postal Service)だったため、米連邦政府もランディス氏に加わり、1億ドルの損害賠償を求める訴訟を起こした。勝訴した場合、賠償金の3分の1は原告のランディス氏に支払われることになっている。

 世間にドーピングを告白して以降、カウンセリングを受けていることを明らかにしたアームストロング氏は、法廷闘争に勝つ自信をみせる一方で、不安を抱えていることも認めた。

 アームストロング氏は、地元のコロラド(Colorado)州アスペン(Aspen)に集まったAFPを含む複数のメディアに対し、「あの内部告発で1億ドルの裁判になった。もし敗訴すれば、控訴する資金なんてない」と語った。

「この家を失ってしまうだけではなく、暮らせる家がなくなってしまう。1億ドルなんてあるわけがない」

「望ましいのは、裁判が私の証言通りになることだ。物事を悪い方に考える性格ではないが、見通しは分からない」

「君たちはどう思う?陪審員が『1億ドルの支払いを命じる』と言えば、ランディスが3300万ドル(約40億円)を受け取ることになる」

「それで陪審員は全員が満足するのか?理屈抜きでみんなの考えが知りたい」