【6月8日 AFP】マレーシア・ボルネオ島(Borneo Island)で5日発生したマグニチュード(M)6.0の地震で、震源に近いキナバル山(Mount Kinabalu、4095メートル)で発生したがけ崩れなどによる死亡者は7日までに16人に上り、依然として2人が行方不明になっている。

 シンガポールのK・シャンムガム(K. Shanmugam)外相は、キナバル山の山頂を目指して遠足中だったシンガポール人の小学生6人と教師1人、ガイド1人の死亡が確認され、生徒1人と教師1人が行方不明になっていると述べた。死亡した小学生6人の身元は確認されたという。マレーシア警察によると、死亡者と行方不明者にはマレーシア人の他に、中国、日本、フィリピンの出身者が各1人含まれている。

 地震当時7人でキナバル山に登っていたマレーシアの大学職員、モハマド・ラジフ・ハズリ(Mohammad Razif Hadzri)さん(30)は「自動車くらいの大きさの岩が、私たちのまわりを落ちていったのを見た。頂上付近では地滑りも起きていた」と語った。「大きな岩が私たちに当たらなくて幸いだった。本当に怖かった」。

 モハマドさんら7人はいずれも奇跡的に無傷だった。地元の山岳ガイドに案内された登山家たちがモハマドさんたちを見つけた。通常ならば3~4時間で下山できるが、登山道が地震で大きな被害を受けたため、下山には17時間もかかったという。(c)AFP/Satish Cheney