【6月4日 AFP】スペイン1部リーグのレアル・マドリード(Real Madrid)は3日、ラファエル・ベニテス(Rafael Benitez)新監督の就任会見を行った。

 90年代初頭にレアルのユースチームで指導者としてのキャリアをスタートさせたベニテス新監督は、クラブと3年契約を結んだ。

 会見で感極まった様子をみせたベニテス新監督は、「今日は特別で、感動的な日だ。ここに帰ってこられるような成功を収めるため、長年働いてきた」と語った。

 昨年、クラブを長年の夢だった10度目の欧州制覇に導いたカルロ・アンチェロッティ(Carlo Ancelotti)前監督を解任して激しい批判を受けたレアルのフロレンティノ・ペレス(Florentino Perez)会長は、ベニテス新監督は世界最高の指揮官の一人であり、ふさわしい人物だと述べた。

「就任した新監督がわれわれをより強くしてくれるという自信に満ちた、新たな時代の幕が開けた。君の名はハードワークを保証してくれる。世界屈指の監督だ」

 ベニテス新監督は、2001年から04年の3年間でバレンシア(Valencia CF)を2度のリーグ制覇に導いて自身の名を成して以来、約10年ぶりにスペインへ帰還した。しかし、バレンシアからリバプール(Liverpool FC)に鞍替えして以降、これまでの11シーズンでリーグタイトルを獲得したことはない。

 リバプールでは初年度に欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)制覇という大仕事を成し遂げたが、その後5年間で手にしたタイトルは欧州スーパーカップ(UEFA Super Cup)とイングランドFAカップ(FA Cup)のみだった。

 その後、ジョゼ・モウリーニョ(Jose Mourinho)氏の後任として就いたインテル(Inter Milan)では約半年で解任される悪夢に苛まれ、さらにチェルシー(Chelsea)ではヨーロッパリーグ(UEFA Europa League)を制覇したもののサポーターから受け入れられず、こちらでも短命政権に終わった。

 2年指揮を執ったナポリ(SSC Napoli)では、5月31日に行われたリーグ戦最終節でラツィオ(SS Lazio)に敗れ、チームは来季のチャンピオンズリーグ出場権を手にできず、満足できないまま終わりを迎えることになった。