【6月4日 AFP】ジョセフ・ゼップ・ブラッター(Joseph Sepp Blatter)会長の電撃辞任を受け、スキャンダルにまみれた国際サッカー連盟(FIFA)の立て直しを担う新会長の座を争う選挙戦が幕を開けた。

 候補にはすぐさま、欧州サッカー連盟(UEFA)のミシェル・プラティニ(Michel Platini)会長や、先週行われた会長選でブラッター氏に挑戦したヨルダンのアリ・ビン・アル・フセイン(Ali Bin Al Hussein)王子、元ポルトガル代表のルイス・フィーゴ(Luis Figo)氏の名前が挙っている。

 さらには元ブラジル代表のレジェンド、ジーコ(Zico)氏や元FIFA副会長の鄭夢準(Mong-Joon Chung、チョン・モンジュン)氏が会長選に名乗りを上げる可能性を示唆している。

 しかしながら、まだ正式に出馬を表明した人物は出てきていない。

 贈収賄スキャンダルに見舞われ、プレッシャーに屈してブラッター氏が辞意を表明した数時間後、FIFAのある理事は、「会長の座を求めて押し合いへし合いになるだろう。選挙戦は時間を要する」とコメントしている。

 出馬候補で最も名高いのは、元フランス代表のプラティニ氏だ。59歳のプラティニ氏は、現役時代に3度欧州最優秀選手賞を受章。1998年のフランスW杯(1998 World Cup)で組織委員を務めて運営者としての資質を高め、2007年からUEFAの会長を務めている。

 プラティニ氏は5月29日に行われた会長選には出馬しておらず、4月にはUEFA会長として新たな任期を迎えているため、FIFAの会長戦への立候補を控えるかもしれない。

 先の選挙戦で敗れるまでFIFAの副会長を務めていたヨルダンのアリ王子は、関係者を通じ、会長選への「準備ができている」と明かしている。

 アリ王子が会長を務めているヨルダンサッカー協会のサラ・サブラ(Sala Sabra)副会長はAFPに対し、「次期会長選に向けて、アリ王子は準備ができている」と語った。

 サブラ副会長によると、アリ王子は「FIFA側から要請があれば、今すぐにでも会長職を引き継げる」としている。

 ブラッター氏は新たに選挙が行われるまで会長職にとどまるとしているが、臨時総会は今年12月から来年3月の間まで行われない。