【6月3日 AFP】中国中部・湖北(Hubei)省を流れる長江(揚子江、Yangtze River)で1日夜に大型客船「東方之星(Eastern Star)」号が転覆し400人以上が行方不明となっている事故で、不明者の親族ら数十人が3日、新たな情報や事故現場への立ち入り許可を求めて上海(Shanghai)の政府庁舎に押しかけ、警官隊と衝突した。

 中国当局は、事故現場周辺を立ち入り禁止区域に指定。上海の政府庁舎前には、安否情報を求める親族が多数集まった。ソーシャルメディアに投稿された動画には、親族らが政府庁舎前で警官隊と押し合いになる様子が捉えられている。叫び声も聞こえ、混乱の中で男性が倒れる様子も見られた。

 母親が客船に乗っていたという若い女性は、「警察は当初、人の壁を作り、私たちが(庁舎に)入るのを阻止した。すると興奮した親族らは叫び始め、一部の警察官が人々を殴りつけた」と語った。

 その後、親族らは警官隊の監視下で庁舎内に誘導され、政府の設置した集合所にバスで連行されたという。(c)AFP