【6月1日 AFP】スペインのマリアノ・ラホイ(Mariano Rajoy)首相は31日、第98回ジロ・デ・イタリア(2015 Giro d'Italia)を制し、通算7度目のグランツール(三大ツール)制覇を達成したアルベルト・コンタドール(Alberto Contador、スペイン)を「史上最高のサイクリストの一人」と称した。

 2008年の初優勝から、7年ぶりに3週間の過酷なレースを制したコンタドールは、これでツール・ド・フランス(Tour de France)、ジロ・デ・イタリア(Giro d'Italia)、ブエルタ・ア・エスパーニャ(Vuelta a Espana)をそれぞれ2回以上制したことになり、フランスのベルナール・イノー(Bernard Hinault)氏以来の偉業を成し遂げた。

 ラホイ首相は、ツイッター(Twitter)に「アルベルト・コンタドールは、すでに史上最高のサイクリストの一人だ。人並み外れた勝利に祝福を」と投稿した。

 ティンコフ・サクソ(Tinkoff-Saxo)のリーダーである32歳のコンタドールは、肩の脱臼や、アスタナ(Astana Pro Team)のファビオ・アール(Fabio Aru、イタリア)による追い上げを乗り越え、圧倒的なタイム差で総合優勝を果たした。

 ツール・ド・フランスを2回、ジロ・デ・イタリアを2回、地元開催のブエルタ・ア・エスパーニャを3回制しているコンタドールは、グランツールの優勝回数で、ベルギーのエディ・メルクス(Eddy Merckx)氏(11回)、イノー氏(10回)、フランスのジャック・アンクティル(Jacques Anquetil)氏(8回)に次ぐ歴代4位に浮上。イタリアのファウスト・コッピ(Fausto Coppi)氏、そしてスペインの先輩ミゲール・インデュライン(Miguel Indurain)氏の記録に並んだ。

 ドーピング違反により2年間の出場停止処分を科され、2010年のツール・ド・フランス(2010 Tour de France)と、翌年行われた第94回ジロ・デ・イタリア(2011 Giro d'Italia)のタイトルを剥奪された苦い経験を持つコンタドールは、1998年のマルコ・パンターニ(Marco Pantani)氏以来となるジロ・デ・イタリアとツール・ド・フランスの同年2冠を目指している。(c)AFP