【5月27日 AFP】南米地域に生息する全身緑色で胸部だけがワイン色のインコ「ブドウイロボウシインコ(Amazona vinace)」の個体数が3000羽程度にまで激減し、絶滅の危機に瀕していると研究者らが26日、警鐘を鳴らした。生息地も以前に比べて大幅に減っているという。

 ブドウイロボウシインコは、世界中でも南米ブラジルの大西洋沿岸のジャングル、パラグアイ南東部、アルゼンチン北東部のミシオネス州(Misiones)にのみ生息している。

 これまでブドウイロボウシインコの個体数を調べる現地調査は行われていないが、今回の研究を行ったチームに資金を提供したブラジルの環境保全団体、ボチカリオ財団(Fundacion Grupo Boticario)の推定では、10年前には約1万羽いたとされる。

 3か国の研究者らからなる国際チームは、ブドウイロボウシインコの90%以上がブラジルに生息していると報告したが、ボチカリオ財団によると、近年はブラジルでも以前分布していた地域の約8%でしか観測されなくなっているという。

 2012年以降、ブドウイロボウシインコは国際自然保護連合(International Union for Conservation of NatureIUCN)によって、絶滅危惧IB類(Endangered、EN)に分類されている。(c)AFP