【5月21日 AFP】(一部更新)米テキサス(Texas)州在住の男性が18日、ナミビア政府関係者の同行の下、同国で絶滅危惧種のクロサイの猟を行った。この猟については、多数の環境保護活動家らの間から、厳しい批判の声が上がっていた。

 コーリー・ノールトン(Corey Knowlton)さん(36)は昨年初め、同州ダラス(Dallas)で行われたオークションに参加し、35万ドル(約4200万円)でナミビアでのクロサイ猟の権利を競り落とした。猟には、誤って別の動物を殺すことがないよう政府関係者が同行した。ノールトンさんは猟について、クロサイの保護にもつながるとの考えを示している。

 しかし、この猟については環境保護活動家らの間から、厳しい批判の声が上がっていた他、ノールトンさんには殺害を予告する脅迫状も送りつけられていたという。ノールトンさんは、自身がなぜこのクロサイ猟が正当であると信じているかを示すためとして、米CNNテレビのカメラマンも同行させた。

 ノールトンさんは、世界中が今回の猟のことを知っており、この猟が最も効果的な方法で実施されることを分かってもらうことが非常に重要だと話すとともに、「人々は私が猟が好きだという事実を受け入れがたいのだと思う」「私自身はクロサイの生息数が可能な限り増えてほしいと思っている。クロサイの生存を信じている」と語った。

 ナミビアは2012年から毎年、年間5頭のサイ猟の権利を販売しており、その収益を保護や反密猟活動などに充てている。猟の標的は、繁殖能力を失った高齢の個体や若いサイに危害を加える恐れがある高齢の個体とされる。(c)AFP