【5月19日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は18日、警察による装軌装甲車や銃剣、グレネードランチャー、大口径火器の使用を禁止すると発表した。同国の警察当局が過度に武装しているという批判に応えた措置。

 米メリーランド州(Maryland)ボルティモア(Baltimore)とミズーリ(Missouri)州ファーガソン(Ferguson)で、武器を所持していなかった黒人男性が警察に殺害された事件をきっかけに大規模な抗議行動が発生し、重武装の警官隊が動員された。

 これについてオバマ大統領は、警察というよりも軍隊のようだったと認め、「地元住民らを疎外・威圧し、誤ったメッセージを送ることになりかねない」と懸念を表明。近所に「占領軍」がいるような感覚を市民に与えるべきではないと述べた。

 オバマ大統領が同日示した措置により、警察による一部の軍服や50口径以上の銃火器、グレネードランチャー、銃剣の調達が禁止される。しかし、今回禁止対象となった武器を使っている警察はまれであり、状況によっては装輪装甲車やハンビー(Humvee)と呼ばれる軍用車両、小型無人機(ドローン)や警棒の使用は引き続き許可されるとして、批判する声も上がっている。(c)AFP/Andrew BEATTY