【5月17日 AFP】パレスチナ自治区ヨルダン川西岸(West Bank)北部で16日、「ナクバ(Nakba、アラビア語で大災厄の意味)」に抗議するパレスチナ人のデモ隊とイスラエルの治安部隊が衝突し、カメラマン2人を含む5人が負傷した。パレスチナ側の関係者が語った。

 ナクバはイスラエル建国翌日の1948年5月15日、パレスチナ人が住む土地を追われて難民となった出来事を指し、今年で67年を迎えた。

 衝突が発生したのはナブルス(Nablus)のすぐ南にあるイスラエル軍検問所付近で、約200人のパレスチナ人デモ隊が集結していた。パレスチナ治安関係筋は、デモ隊が検問所に近づこうとしたところ、イスラエル治安部隊からゴム弾と催涙ガス弾を発射されたため、投石で応戦したと説明。一方のイスラエル軍は、パレスチナ人が衝突を扇動したと主張している。

 パレスチナ医療関係者によると、負傷者3人はデモ参加者で、残りはイタリア人フリーカメラマンのサマンサ・コミッゾリ(Samantha Comizzoli)さんと、中国国営新華社(Xinhua)のパレスチナ人契約カメラマンだった。

 パレスチナ人デモ隊とイスラエル治安部隊の衝突は15日にもあり、イスラエル側が催涙ガスやゴム弾、実弾を発射し、パレスチナ人側に21人の負傷者が出た。(c)AFP