【5月15日 AFP】南米コロンビアの農場で過酷な労働をしながら育ったアウロラ(Aurora)さんが、12歳で教室に初めて足を踏み入れた時の授業内容は、「敵の戦闘員から身を守る方法」だった。

 アウロラさんの故郷は、50年間にわたりコロンビア政府との戦闘を続けてきた左翼ゲリラ「コロンビア革命軍(Revolutionary Armed Forces of ColombiaFARC)」の本拠地だった。家族との問題を抱えていたアウロラさんは家を飛び出し、FARCの子ども兵として採用された。訓練のためジャングルに送られ、「AK47」や「R15」といった自動小銃の使い方を教わった。

「13歳くらいで初めて銃を使った。敵からどうやって身を守るかなど、たくさんの事を習った」。身の安全のために改名したアウロラさんは、AFPの取材にこう語った。16歳の時に戦闘で左脚を失うまで、4年以上をFARCの中で過ごした。24歳になった今は、高校卒業資格を取得するために勉強している。

 FARCとコロンビア政府は2012年から和平交渉を進めており、FARCの未成年者採用の撤廃は議題の一つに挙げられている。FARCは今年2月、17歳未満の子ども兵の採用をやめると誓約したが、国民からは、一段の取り組みと子ども兵全員の解放を要求する声が上がった。