■さらなる関門も

 1970年代に確立された標準理論がまた一つの関門を突破したことを今回の実験は示しているが、行く手にはまた別の関門がいくつか待ち構えていると論文は指摘する。「過去数十年の間、標準理論は実験から導かれる重大な試験を突破してきた。だが宇宙の本質に関する深遠な疑問のいくつかには答えを出せない」と論文の執筆者らは記している。

 例えば、標準理論の枠組みは、暗黒物質(ダークマター)を説明できない。宇宙の質量の85%近くを構成するダークマターは現在、目に見える物質に及ぼす重力効果を介してしか検出できない。

 ダークマターを理解するための研究は、LHCで現在実施されている作業プログラムの優先事項の一つとなっている。LHCは2年間の改良工事を終えて先月、運用が再開された。(c)AFP