【5月13日 AFP】キューバのラウル・カストロ(Raul Castro)国家評議会議長は12日、米国がキューバのテロ支援国家指定を解除し次第、米国との間で大使を交換すると明言した。一方米国側は、具体的な日程は決まっていないとしている。

 両国間の国交回復を目指す歴史的な動きをめぐる話し合いは「うまくいっている」と明かしたカストロ議長は、バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領がキューバをテロ支援国家リストから外すという方針に議会が反対できる45日間の期限が今月29日に切れれば、国交回復プロセスも進展するという見方を示し、「5月29日に期限が切れる45日間の期間が終われば(テロ支援国家の指定は)解除され、両国は大使を指名し交換できるようになるだろう」と話した。

 これに対し米国務省のジェフ・ラスク(Jeff Rathke)報道官は記者団に対し、「確かに大使交換はするだろうが、それは国交を回復した後のことだ。その日程は確定していない」と述べ、具体的な日程は決まっていないと明らかにした。

 カストロ議長は、米国が1962年からキューバに科し、キューバ側から「経済封鎖」と呼ばれている経済制裁を解除し、さらに米国が永久租借して海軍基地を置いているグアンタナモ(Guantanamo)湾をキューバに返還して初めて、両国の国交回復が実現するとしている。

 カストロ議長は、大使を指名すれば「二国間関係は深まるが、国交正常化はまた別の問題。経済封鎖が完全に取り除かれ、グアンタナモ海軍基地が返還されなければならない」と指摘した。

 オバマ大統領は先月、議会に対し、キューバのテロ支援国家指定を解除する方針を伝えた。これは冷戦(Cold War)時代に敵対していた両国による国交回復交渉の重要な論点になっている。

 議会はこの方針通告から45日以内であれば、この動きに反対する両院合同決議を可決することができる。しかしオバマ大統領は拒否権を行使することができ、反オバマの共和党議員らが、大統領の判断を覆すだけの票を集めるのは困難だとみられる。

 カストロ議長は、両国は現在いくつかの懸案事項について協議を行っているとしている。双方の外交官の移動の制限や、米国がキューバに開設している「米利益代表部」の職員らが行っているとされる「違法活動」などが論点となっているという。カストロ議長は違法活動の例として、米外交官の住宅や利益代表部で開かれているフリージャーナリストに対する教育・訓練を挙げている。(c)AFP