【5月4日 AFP】自転車ロードレース、第68回ツール・ド・ロマンディ(68th Tour de Romandie)は3日、最終第6ステージ(ローザンヌ、17.3キロメートルタイムトライアル)が行われ、カチューシャ・チーム(Katusha Team)のイルヌル・ザカリン(Ilnur Zakarin、ロシア)がスカイ(Sky Pro Cycling)のクリス・フルーム(Chris Froome、英国)を抑え、総合優勝を飾った。

 前日行われた第5ステージを終えて25歳のザカリンは総合首位に立っていたが、フルームの追い上げが予想されていた。

 しかし、これまでの戦績からいえばこのレベルのレースで戦える選手ではなかったザカリンは、残り5キロでバイクを乗り換えらざるをえない技術的な問題を乗り越え、タイトルを手にした。

 ツール・ド・フランス(2015 Tour de France)での王座奪回を今年の目標とするフルームは、タイムトライアルで好記録を出せなかったものの、悔しさを見せることはなかった。

「悔しくはない。シーズンは長いし、ツール・ド・フランス開幕までまだ2か月もある。これから高地での合宿に向かって、その後(ツール・ド・フランス前哨戦の)クリテリウム・ドゥ・ドーフィネ(Criterium du Dauphine)に出場する」

 最終ステージはエティックス・クイックステップ (Etixx-Quick Step)のトニー・マルティン(Tony Martin、ドイツ)が制した。

 マルティンは自身のタイムからわずか13秒遅れでフィニッシュしたザカリンを称賛し、「途中でバイクを替えているのだから彼のパフォーマンスには驚いた。昨日も驚きだったけれどね(ザカリンは第5ステージを2位で終えていた)。彼のことは知らなかったよ」と語っている。(c)AFP