【4月30日 AFP】米航空宇宙局(NASA)の研究チームは29日、冥王星に接近中の無人宇宙探査機から送信された最新の画像を分析し、この星に極氷冠が存在している可能性を明らかにした。

 7月14日に冥王星に最接近する予定の探査機「ニュー・ホライズンズ(New Horizons)」からは、この準惑星と米テキサス(Texas)州ほどの大きさの衛星「カロン(Charon)」の画像が届いている。遠距離からの撮影のため、画像はぼやけているという。

 NASAは、同探査機の望遠撮像装置「Long-Range Reconnaissance ImagerLORRI」が今月6日間にわたって撮影した13枚の画像をつなぎ合わせて短いアニメーションを作成。各画像は粗いものの、冥王星の表面に暗い部分と明るい部分があることを確認した。

 そして、この画像中の明るい場所が一定の位置に固定されているように見えることから、極冠が存在している可能性が浮上した。NASAは、「雪の冠による反射」がこの極部分を明るくしていると考えており、「この場合の『雪』は、凍結した窒素分子の氷のようなもの」と説明している。

 この仮説の正否については、7月に予定されているニュー・ホライズンズによるフライバイ(接近通過)時の観測で最終的に判断される。(c)AFP