【4月27日 AFP】25日にネパールで起きたマグニチュード(M)7.8の大地震で、周辺国を含めた死者の数が2500人を超えたことが分かった。

 ネパールの首都カトマンズ(Kathmandu)に本部を置く国家緊急事態対策センター(National Emergency Operation Centre)によると、同国での死者は2430人、負傷者は約6000人。インド当局によると、同国では67人が死亡。また中国国営メディアは、チベット(Tibet)地方で18人が死亡したと伝えた。

 世界最高峰エベレスト(Mount Everest)では、地震が引き起こした雪崩がベースキャンプを襲い、18人が死亡。エベレスト史上最多の犠牲者を出す惨事となった。

 26日にはM6.7の強い余震が発生。多くが屋外での避難生活を送っているカトマンズの住民らの間にはパニックが広がった他、仮設テントで治療が行われている病院では建物崩壊を恐れた職員らが屋外に避難した。また登山者らによると、エベレストではこの余震により再び雪崩が発生した。

 人道支援を行う非政府組織「オックスファム・オーストラリア(Oxfam Australia)」のヘレン・ゾーキ(Helen Szoke)代表はAFPの取材に対し、「電気は遮断され通信システムは混雑し、病院は満員で遺体を収容する余地がない」と述べた。

 世界数十か国の政府や支援団体がネパールに対する援助を申し出ており、インドは食料、毛布その他の援助物資を積んだ軍用機13機を派遣した。(c)AFP/Paavan MATHEMA / with Ammu Kannampilly at Mount Everest