【4月24日 AFP】太陽光のみをエネルギー源とする世界一周飛行に挑んでいる次世代ソーラー飛行機「ソーラー・インパルス2(Solar Impulse 2Si2)」が21日夜、予定された12区間のうち6区間目の終着点となる中国の南京(Nanjing)に到着した。

 パイロットのベルトラン・ピカール(Bertrand Piccard)氏が操縦した1人乗りのソーラー・インパルス2は、中国南部の重慶(Chongqing)から約1190キロを17時間かけて飛行し、21日午後11時31分(日本時間22日午前0時31分)、南京に着陸した。

 3月31日にミャンマーから重慶に到着したソーラー・インパルス2は、すぐに南京に向けて離陸する予定だった。だが悪天候による延期に加え、もう一人のパイロットのアンドレ・ボルシュベルク(Andre Borschberg)氏が偏頭痛の治療のために欧州へ帰還し、同機は数週間にわたって重慶に足止めされていた。

 長江(揚子江、Yangtze River)の河口、上海(Shanghai)の西に位置する南京は、最難関区間を前にした最後の中継地。これから同機は太平洋に出て、8500キロ離れた米ハワイ(Hawaii)を5日間かけてノンストップで目指す。ソーラー・インパルス2の広報担当者によるとボルシュベルク氏は24日までに中国に戻って来る予定という。

 ソーラー・インパルス2はグリーンエネルギーの宣伝になればと、史上初めてのソーラー機による世界一周を目指している。その翼幅は72メートルと、ボーイング(Boeing)747型機よりも大きく、エアバス(Airbus)A380型スーパージャンボ機に迫るサイズで、翼部に1万7000個の太陽電池を搭載している。(c)AFP