【4月21日 AFP】優れた報道などに贈られる米国のピュリツァー賞(Pulitzer Prize)が20日発表され、米紙ニューヨーク・タイムズ(The New York Times )が3部門で受賞した。

 ニューヨーク(New York)のコロンビア大学(Columbia University)に置かれるピュリツァー賞選考委員会は、西アフリカで多数の死者を出したエボラ出血熱流行の報道で同紙に国際報道部門賞を贈った。

 特集写真部門でもエボラ熱報道で同紙の契約写真記者ダニエル・ベレフラック(Daniel Berehulak)氏が受賞。また、ロビイストらの影響力を伝えたエリック・リプトン(Eric Lipton)氏の報道で調査報道部門賞も受賞し、3部門での獲得となった。

 なお、特集写真部門には、フランス通信(Agence France-PresseAFP)のビュレント・クルチュ(Bulent Kilic)氏が、イスラム過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」の進撃を受けてシリア・トルコ国境の街から逃げるクルド人たちを捉えた報道写真で最終選考に残っていた。

 一方、速報写真部門では、昨年8月にミズーリ(Missouri)州セントルイス(St. Louis)郡ファーガソン(Ferguson)で、武器を持っていなかった黒人青年が警官に射殺された後に起きた出来事を追った写真で、地元紙セントルイス・ポスト・ディスパッチ(St Louis Post-Dispatch)が受賞した。

 公益部門では、家庭内暴力(ドメスティックバイオレンス、DV)で死亡する女性が多いサウスカロライナ(South Carolina)州で、その原因を探る調査報道を行った同州チャールストン(Charleston)のポスト・アンド・クーリエ(The Post and Courier)紙が選ばれた。(c)AFP/Jennie MATTHEW