【4月15日 AFP】リビア沖で12日に起きた不法移民船の転覆事故で、最大400人が死亡した恐れがあることが、イタリアに到着した生存者の話から明らかになった。

 イタリア沿岸警備隊は13日の発表で、転覆した船から144人を救出し、9人の遺体を収容したとしていた。

 国際移住機関(International Organization for MigrationIOM)と国際NGO「セーブ・ザ・チルドレン(Save the Children)」によると、144~150 人の生存者が14日朝、イタリア南部レッジョ・カラブリア(Reggio Calabria)に到着した。

 セーブ・ザ・チルドレンは生存者の話として、この転覆事故で400人が犠牲になったとする声明を発表。IOM関係者はAFPに対し、船には500~550人が乗っていたと複数の生存者が語ったことを明らかにした。

 これまでの調査により、イタリアの救助隊を見た乗客らが動き始めたことが転覆の原因になった可能性が示されている。

 地中海(Mediterranean Sea)では最近、好天が続いていることから船でイタリアを目指す難民が急増。伊当局によると、今月10~13日の4日間で約8500人が海上で救助されており、イタリア国内では、こうした難民や不法移民の受け入れをめぐる議論が再燃している。(c)AFP/Ella IDE