世界的なファッションバイヤー、マリア・ルイーザの軌跡
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【4月14日 Relaxnews】ファッション界で最も有名なバイヤーの一人として知られるマリア・ルイーザ・プマイユ(Maria Luisa Poumaillou)、通称マリア・ルイーザが7日、死去した。マリアはがんを患っていた。
マリアは1950年代にベネズエラで生まれ、7歳の時にパリ(Paris)へ移住。以後同市に暮らし、名門パリ政治学院(Sciences Po)で学びながら、生涯情熱を傾けられるものに出会った。それがプレタポルテだった。
マリアは1980年代後半に、パリ高級地区のカンボン通り(Cambon Street)に自らの名を冠したブティックをオープン。その後さらに2店舗を市内の別の場所に開設した。複数のブランドのアイテムを販売するセレクトショップの先駆けで、若く無名ながら才能あるデザイナーの作品を取り揃える店として人気を集めた。ここ5年は、今年創業150周年を迎えたフランスの老舗デパート「プランタン(Printemps)」で、ファッション・エディターを務めていた。
■類まれな「目利き」
マリアのキャリアを振り返る時、何より明らかなことが一つある。彼女が将来有望なデザイナーを見出す天才だったということだ。マリアは自身のショップで、アレキサンダー・マックイーン(Alexander McQueen)、リック・オウエンス(Rick Owens)、ジャンポール・ゴルチエ(Jean Paul Gaultier)、ヘルムート・ラング(Helmut Lang)ニコラ・ジェスキエール(Nicolas Ghesquiere)、マルタン・マルジェラ(Martin Margiela)らを紹介。彼らはいずれも後に世界的なファッションデザイナーやクリエーティブ・ディレクターになった。
これら著名デザイナーらのコレクションはマリアのブティックで20年以上にわたって販売されてきた。しかしマリアは2010年に自らのショップを閉め、新たなキャリアに乗り出した。それが「プランタン」のファッション・エディターだった。
世界各都市で行われるファッションウィークに必ず出席し、「プランタン」で紹介する次世代のデザイナーを見出してきた。またブライダル部門も担当し、エリー・サーブ(Elie Saab)、ローラン・ムレ(Roland Mouret)、ヴィクトリア・ベッカム(Victoria Beckham)、アレクサンドル・ボーティエ(Alexandre Vauthier)、デルフィーヌ・マニヴェ(Delphine Manivet)らのドレスを紹介してきた。
先月20日から正式に始まった「プランタン」の創業150周年記念イベントでマリアは、同店のシンボルとなっているフラワーとピンクという2つのテーマでカプセルコレクションを展開。メンズとウイメンズの両ラインで、鮮やかなピンクと黒のフラワーモチーフをあしらったアイテムなどをデザインした。
マリアの訃報を受け、「プランタン」のパオロ・デ・チェザーレ(Paolo De Cesare)会長兼CEOは、「『アバンギャルド・シック』の象徴だったマリアは、ファッションに対して比類のないクリエイティブなビジョンを持っていました。2009年以降は『プランタン』でその才能を発揮し、同店のリニューアルにも力を貸してくれました」と弔辞を発表した。(c)Relaxnews/AFPBB News