ペレ氏、メッシとネイマールのコパ・アメリカでの活躍に疑問符
このニュースをシェア

【4月10日 AFP】サッカー元ブラジル代表のペレ(Pele)氏は9日、今夏開催されるコパ・アメリカ(2015 Copa America)でスター選手が勢ぞろいすることを楽しみにしているものの、FCバルセロナ(FC Barcelona)に所属するリオネル・メッシ(Lionel Messi)とネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)がクラブでみせる好調さを代表レベルでも披露できるのかと挑発した。
W杯(World Cup)で母国を3度優勝に導いたペレ氏は、チリで6月11日から7月4日まで開催されるコパ・アメリカは「スターのための大会」になると考えている。開催国の代表選手でイングランド・プレミアリーグのアーセナル(Arsenal)に所属するアレクシス・サンチェス(Alexis Sanchez)は、メッシやネイマールとともにスター仲間入りをすると目されている。
チリのサンティアゴ(Santiago)南部にあるホームレスの居住地域を訪れたペレ氏は、「最近は、チームよりも選手個人が有名だ」とし、「『スターの大会』になるのは、間違いない」と述べた。
しかしながら、ペレ氏はアルゼンチン代表の主将を務めるメッシとブラジル代表の護符的存在であるネイマールが、チームに最高の結果をもたらすことができるか疑問を呈している。
昨年のW杯ブラジル大会(2014 World Cup)で準優勝にチームを導いたとはいえ、27歳のメッシはアルビセレステ(Albiceleste、アルゼンチン代表チームの愛称)のユニホームに栄冠をもたらすことができなかったとしてたびたび非難を浴びており、ペレ氏も同選手がチリで本領を発揮できるか疑問視している。
74歳のペレ氏は、「スペインのバルセロナの選手としてプレーしているメッシは、チームのことを熟知している」とすると、「しかし、アルゼンチン代表チームでのメッシは、それとは違っている」と主張した。
「アルゼンチン代表チームでは、組織の在り方が違ってくるので、プレーも変わる。それはブラジル代表とネイマールの関係にも当てはまる」
一方でペレ氏は、優勝候補を一つに絞ることは避け、アルゼンチンと開催国であるチリをその筆頭に挙げている。
「現在のサッカーは実力が均衡していて、どこが勝つか断言できない」としたペレ氏は、「パソコンやテレビからの情報で、どのチームも対戦相手のことは知り尽くしている。どこが決勝戦まで進出するか予想することは難しい」と述べた。
ペレ氏は、厳しい貧困にあえぐ30家族に手を差し伸べる慈善活動の最中に、今回の取材に答えた。(c)AFP