【4月8日 AFP】反捕鯨団体シー・シェパード(Sea Shepherd Conservation SocietySS)はこのたび、沈没中の漁船から乗組員40人を救助したと発表した。同団体によると、この船は南極海(Southern Ocean)で違法な操業を繰り返していたとされ、数か月間にわたり追跡の対象となっていたという。また沈没についても「疑わしい行為」と説明している。

 シー・シェパードによると、サントメ・プリンシペの海域で沈没したナイジェリア船籍「サンダー」から、6日夜に乗組員を救出したという。

 シー・シェパードは声明で、「沈没数時間前に、われわれの主任技師がサンダーに乗り込んだところ、意図的に船を沈めようとする形跡がみられた」と述べ、「サンダーの船長は、物的証拠を積んで港に入るよりも、海の底に沈ませた方が良いと決断をしたのだと思う」と指摘した。

 沈没した漁船をめぐっては、マゼランアイナメや南極圏のその他の希少種を密漁していた疑いが持たれている。(c)AFP