ISの恐怖、シリアの難民キャンプにも 避難者らが証言
このニュースをシェア
■生首でサッカーに興じるIS戦闘員
アムジャド・ヤークーブ(Amjad Yaaqub)さん(16)は、「(ヤルムーク難民キャンプでは)『ダーイシュ(Daesh、ISのアラビア語の略称)』のメンバー2人が、切断された頭部をサッカーボール代わりにして遊んでいるのを見た」と話した。ラップ歌手のように野球帽を後ろ前にかぶったヤークーブさんだが、目や顎は腫れ上がっている。「(親アサド政権の)パレスチナ人民委員会(Palestinian Popular Committees)に所属する兄を探してダーイシュが家にやって来た。やつらは僕を殴りつけ、気絶した僕を死んだものと思って立ち去ったんだ」
ヤルムークで17年間暮らしていた難民女性のウム・ウサマ(Umm Usama)さん(40)も、この学校に避難してきた。「断腸の思いでキャンプを出てきた。爆撃や飢餓の時だってキャンプに残ったというのに。あの時もひどい状況で草まで食べた。それでも、まだ自分の家に居ることができた。けれどダーイシュがやって来てキャンプは破壊と虐殺の場になった。あの人たちのやることは人間じゃない。信じる宗教も私たちとは違う」と、ウサマさんは沈んだ目つきで語った。
ヤルムーク難民キャンプで生まれ育ったという女性アビル(Abir)さん(47)も、ISが来て全てが変わったと話す「それまでは死ぬ心配などなかった。戦闘が起きても反体制派の兵士たちは必ず市民の安全を確保してくれたから」
避難民らが暮らす教室にはスーツケースの類いが一切見当たらない。みな荷造りをする間もなく逃げ出さなければならなかったからだ。
ナディア(Nadia)さん(19)も全財産を残したまま、狙撃手に見えないよう壁伝いに逃げてきた。だが生後2か月の赤ちゃんをあやしながら、ナディアさんは夫は一緒に来られなかったと語った。(c)AFP/Rim Haddad