【4月8日 AFP】ロシア陸上競技連盟(ARAF)のヘッドコーチ(HC)に就任したユーリー・ボルザコフスキー(Yuriy Borzakovskiy)氏が7日、ドーピングは過去の遺物だと話し、現在のロシア陸上界は「クリーン」だと主張した。

 ロシアには、国ぐるみでドーピングを行っていたとする疑いがかけられており、実際に多くのロシア人選手がドーピング違反を犯している。これについて、国際陸上競技連盟(IAAF)と世界反ドーピング機関(WADA)が調査を進めている。

 一連のドーピングスキャンダルを受け、同連盟のワレンティン・バラフニチェフ(Valentin Balakhnichev)前会長は、24年の政権に終止符を打った。

 2月6日から暫定的に代表を率いていた33歳のボルザコフスキー氏は、6日に正式な任命を受けると、連盟は過去に犯した過ちを正している最中だと述べた。

 2004年アテネ五輪の男子800メートルで金メダルを獲得したボルザコフスキー氏は、露通信社のRスポーツ(R-Sport)に対し、「われわれの反ドーピング対策は非常にうまくいっている」とコメント。「将来的には、すべての代表合宿で反ドーピングのワークショップを取り入れたいと考えています」と続けた。

「ロシアのアスリートは全員、過去は過去と線引きすることを明確に理解しています。われわれは改心しました。新たなチームで、全選手は『クリーン』な状態です」

 2003年から2011年まで、世界陸上選手権で銀メダルと銅メダルを2つずつ獲得しているボルザコフスキー氏は、「代表チームの規律は、より厳格なものになる」と付け足すと、「選手とコーチは毎月、私に練習についての報告書を提出することになります」と明かした。

 競技を離れたばかりのボルザコフスキー氏だが、代表チームの結果について、全責任を負う覚悟はできているという。

「正式に任命された今、私は楽観して仕事に取り組めます」

「この国の陸上競技に対して、状況を正確に把握していると思いますし、代表チームの成績について責任を負うことも理解しています」

(c)AFP