【4月5日 AFP】フランス中部リヨン(Lyon)近郊ブロン(Bron)に住んでいた高齢の姉妹の自宅から巨額の現金を盗んだ容疑で家に出入りしていた清掃員の41歳と44歳の男2人が2日に逮捕され、3日に起訴された。司法関係者が4日、明らかにした。

 姉妹は2013年4月に自宅で死亡しているのが発見され、警察はその直後から2年間にわたる捜査を経て男らの逮捕に踏み切った。現地紙ルプログレ(Le Progres)によると、検視によって姉妹は遺体発見の4か月前に死亡していたと結論付けられたが、死因に事件性はないとされている。

 元教員と元郵便局職員の姉妹の自宅には39万7985ユーロ(約5200万円)の現金が保管されていた。他の親族と同居しておらず、相続人がいなかった姉妹から遺言執行者に指定された隣人らが書類を調べたところ、姉妹が保有していた現金はこれを大きく上回る金額であることが判明したが、司法関係者によると190万ユーロ(約2億5000万円)近くが所在不明になっていた。

 消えた現金の行方を調べた警察は清掃員らの銀行預金に不審な点があることを突き止め、2人を逮捕した。一緒に他の容疑者3人も逮捕されたが、うち2人は不起訴処分で釈放され、残りの女1人が盗品を受け取った罪で在宅起訴された。

 一部の容疑者は、姉妹の寝室にあった2つの袋に現金が入っていたと供述。警察は、被告たちの自宅から「数十万ユーロ」の現金を押収したことを明らかにした。

 それでも姉妹が巨額の現金を入手した経緯は依然として謎に包まれている。ルプログレ紙は不動産売却益だった可能性を指摘している。(c)AFP