【4月3日 AFP】ソマリアのイスラム過激派組織アルシャバーブ(Shebab)によるケニア北東部ガリッサ(Garissa)の大学襲撃事件で、ケニア政府は、少なくとも147人の学生が殺害されたと発表した。

 手投げ弾や自動小銃で武装した覆面の武装集団は2日未明、ソマリアとの国境地帯に近いガリッサの大学を襲撃。寝ていた学生ら数十人を射殺した後、イスラム教徒を解放し、キリスト教をはじめ他宗教の信徒を人質に取って立てこもった。

 日没前、武装集団が立てこもっていた寮内に軍の部隊が突入し、爆発や激しい銃撃の音が鳴り響いた。その後部隊は他に実行犯が残っていないか確認するため、大学構内を捜索した。

 事件発生からおよそ16時間後の同日夜、国家緊急事態対策センターは声明で、「147人の死亡が確認された」と発表。4人の実行犯全員が死亡したとして、事件収束を宣言した。負傷者は少なくとも79人に上った。

 ケニアでは1998年、首都ナイロビ(Nairobi)の米大使館が巨大なトラック爆弾で爆破され、213人が死亡。今回の襲撃はその事件に次ぐ規模の惨事となった。

 犯行声明を出したアルシャバーブは、2013年9月にナイロビで発生したウエストゲート(Westgate)ショッピングモール襲撃事件にも関与している。この事件では武装した4人の男が4日間にわたってモール内に立てこもり、少なくとも67人が殺害された。(c)AFP