【3月29日 AFP】世界フィギュアスケート選手権(ISU World Figure Skating Championships 2015)は28日、中国・上海(Shanghai)で男子シングル・フリースケーティング(FS)が行われ、スペインのハビエル・フェルナンデス(Javier Fernandez)が合計273.90点で優勝し、スペイン人選手として初めて世界王者に輝いた。前回覇者の羽生結弦(Yuzuru Hanyu)は、合計271.08点で銀メダルを獲得した。

 世界選手権の過去2大会では、銅メダルに終わっていた欧州選手権(ISU European Figure Skating Championships 2015)覇者フェルナンデスは、FSで181.16点を記録し、ソチ冬季五輪金メダリストの羽生を上回った。

 FSでトップに立ったのは、181.83点をたたき出したカザフスタンのデニス・テン(Denis Ten)。この結果、テンは合計267.72点で銅メダルを手にした。

 23歳のフェルナンデスは、4回転トーループを成功させると、直後の4回転サルコーでは転倒したものの、そこからは大きなミスなく演技をまとめた。

 27日のショートプログラム(SP)では、クリーンな演技を見せながら羽生のスコアを下回ったフェルナンデスだが、上海オリエンタルスポーツセンター(Shanghai Oriental Sports Center)で行われたこの日のFSでは、同じくブライアン・オーサー(Brian Orser)コーチに師事するチームメートの連覇を許さなかった。

 欧州選手権3連覇を果たしながら、ソチ五輪では無念の4位に終わっているフェルナンデスは、「言葉にならない。本当にうれしい」と喜びを語り、「この経験が今後の自分の練習に力を与え、試合でもベストを出し続けることができるはずだ」とコメントした。

 20歳の羽生は、最初の4回転サルコーが2回転になると、続く4回転トーループで転倒した。

「ミスがあったのは本当に悔しい」と語った羽生は、「練習で4回転の調子があまり良くなかったので、不安があったのは確か。練習で1本決まったが、本番でできなければ意味がない」と語っている。(c)AFP/Neil CONNOR