【3月23日 AFP】女性らしい魅力がニューヨークやパリのファッションウィークを牽引する中、東京のトレンドを決めるのはスタイルに敏感な男性たちだ。

 未来的なとがった装いからウールとデニムのカジュアルな装いまで、東京ファッションウィークの最終日は、メンズウェアにスポットライトが当たっていた。そこには日本のファッション界で最も活力に満ちた分野を発展させていく狙いがある。

「ここで起きていることは恐らくメンズファッションの未来です」こう語るのはイタリアで開催されるファッションイベント「ピッティ・イマージネ(PITTI IMMAGINE)」のアントニオ・クリスタウド(Antonio Cristaudo)氏だ。「ここには個性があります、彼らは異なる存在になりたがっています。日本で起きていることを見ることは、どの国のファッション業界にとっても大事なことです」

 ヴィンテージから裏原のスケータースタイル、ひいては丸の内のビジネス街の洗練されたスーツスタイルまで、こうしたイノベーションが東京のストリートほど顕著な場所はない。

 洗練されたテーラリングに、バッグや光沢のあるシューズといった目を引くアクセサリーなど、初めて訪れる人には東京の男性の装いは印象的だ。

 東京を拠点に活動するアメリカ人ファッションジャーナリストのミーシャ・ジャネット(Misha Janette)さんは「ここではウィメンズウェアよりもメンズウェアの方がずっとおもしろいですよ」と語る。彼女によると女性の場合は「少しまとまりのない」服装になりがちだという。一方男性は、「髪をいじったり、ファッションにのめりこんだり、スキンケア製品を使うことも許されています」とジャネットさん。「彼らはきちんとしていることが好きなんです」

 だが、東京のおしゃれな男性たちは自国では輝いており、世界の流行の発端になることもある一方で、日本出身のデザイナーが海外で成功したケースは限られている。