【3月23日 AFP】照りつける日差しの中、ベンチに深く腰掛けたノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は、落ち着いた様子で喉を潤しながらも、手の震えを止めることができなかった。

 BNPパリバ・オープン(BNP Paribas Open 2015)決勝のロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)戦で、タイブレークとなった第2セット、世界ランク1位のジョコビッチは3度のダブルフォールトを犯し、最後はこのセットを落とした。

 フルセットの末にツアー通算50勝目を挙げたジョコビッチは、「大事なときに3度のダブルフォールトを犯した結果、タイブレークを奪われたということに対するいら立ちを抑えた」と振り返り、「僕らはみんな人間だ。プレッシャーに押しつぶされるときもある」と語った。

 この大会で連覇を果たしたジョコビッチは、感情の浮き沈みの末に勝利が待っていると表現している。

 誰もが直面する壁は、ジョコビッチにとっても同じことだった。フェデラーを前にしたジョコビッチは、手の震えだけでなく、第3セットでラケットを地面にたたきつけるなど精神的に苦しめられたが、最後はライバルを破り優勝を飾った。

「何とか持ち直した」というジョコビッチは、「でも、これがスポーツだ。重圧がかかっている場面では、こういうこともある」とした。

「勝利まであと一歩だったこと、3回のダブルフォールト、プレッシャー、これらがすべて関係していた。でも落ち着きを取り戻し、第3セットではより落ち着いた動きができたと思う」