【3月20日 AFP】国際サッカー連盟(FIFA)は19日、開催時期が論議を呼んでいる2022年W杯カタール大会(2022 World Cup)の決勝戦が北半球では初の冬季開催となる12月18日で承認されたことを明らかにした。

 2022年大会決勝戦の日程が決まったことで、開催時期について長期にわたり紛糾していた論議に終止符が打たれた。カタールでは6月から7月には高温に達するため、FIFAが冬季開催に変更することを促していた。

 しかしながら、欧州各クラブは大枚が動く国内リーグにとって打撃になるとして、これまで開催時期の変更については反対の意思を示していた。

 また、日程を11-12月にすることについても足並みはそろっておらず、イングランドをはじめ欧州各国はクリスマスから新年にかけて伝統的に試合を予定しているため、この時期の開催に異議を唱えていた。

 欧州サッカーの統括団体である欧州サッカー連盟(UEFA)は当初、決勝戦を12月23日に設定する意向を示していたが、その考えを覆した。しかし依然として、欧州各国のサッカー連盟は同時期に予定されている国際試合への影響を懸念している。

 その妥協案として、大会期間は2014年W杯ブラジル大会(2014 World Cup)の32日間から28日間に短縮されることになるとみられる。

 FIFAのコミュケーション兼広報業務の責任者を務めるウォルター・デ・グレゴリオ (Walter de Gregorio)氏は、決勝戦の日程が決まったことについて、「重要な一歩だ。これでようやく、われわれは前進することができる」と述べた。

■不透明な状況は終結へ

 デ・グレゴリ氏は報道陣に対して、「決勝戦は12月18日に行われる予定です。その日は日曜日でカタールにとっては独立記念日でもありますから、日程として完璧です」と語った。

「原則として28日間で収める努力をしていきます。話し合いは次の段階に移り、特に国際試合との調整になります」

 FIFAの情報筋によると、未定となっている大会の開幕日は年末までに決定するとされている。

 フランスサッカー連盟(FFF)のノエル・ル・グラエ(Noel Le Graet)会長は、この日程によって欧州各リーグでは夏季の試合を増やすことになると述べた。

 ル・グラエ会長は報道陣に対して、「選手にとって良い決断だ」と述べ、「私は常々、冬季の試合を減らして夏季に移行させる案を支持していた」と歓迎した。(c)AFP/Tim WITCHER