【3月19日 AFP】(一部更新)チュニジアの首都チュニス(Tunis)の国会議事堂近くにある国立バルドー博物館(National Bardo Museum)を18日、武装集団が襲撃し、同国のハビブ・シド(Habib Essid)首相によると日本人5人を含む19人が死亡した。

 シド首相によると、戦闘服を着た武装集団が、バスから降りた観光客に発砲し、博物館の中まで追いかけて行った。内務省報道官は記者団に「カラシニコフ銃で武装した2人以上のテロリストが」博物館を襲ったと述べた。当時、博物館の中には約100人の観光客がいたという。

 テレビ放送を通じたシド首相の発表によると、観光客の死者は17人で、日本人5人の他イタリア人4人、コロンビア人2人、そしてオーストラリア人、フランス人、ポーランド人、スペイン人がそれぞれ1人含まれる。当局はこれに先立ち、死者は22人としていたが、首相は自身が発表した死者数は確定したものだと述べている。

 16人目の国籍や、17人目の身元は明らかになっていない。首相によると、警察は武装した男2人を殺害したが、他にも共犯者がいる可能性があるとして捜索を続けているという。また、チュニジア人のバス運転手と警官が死亡したとの情報もある。

 チュニジア政府によると、襲撃によりこの他42人が負傷した。サイド・アイディ(Said Aidi)保健相によると、この中には日本人、フランス人、南アフリカ人、ポーランド人、イタリア人が含まれる。

 犯行声明は出されていないが、チュニジアでは2011年の革命でジン・アビディン・ベンアリ(Zine El Abidine Ben Ali)大統領の独裁政権が崩壊して以降、イスラム過激派による事件が増加している。(c)AFP/Antoine Lambroschini