【3月16日 AFP】英歌手エルトン・ジョン(Elton John)さん(67)が15日、イタリアの高級ファッションブランド「ドルチェ&ガッバーナ(Dolce & Gabbana)」に対するボイコットをソーシャルサイトで呼び掛けた。

 同ブランドのデザイナーの一人、ドメニコ・ドルチェ(Domenico Dolce)氏が、体外受精(IVF)によって生まれた子供を「人工的」と批判したことを受けての対応。ジョンさんには、パートナーのデービッド・ファーニッシュ(David Furnish)さんとの間に、代理母を通じて生まれた2人の息子がいる。

「僕のかわいい子供たちを『人工的』だなどと、よくも言えるものだ」。ジョンさんは写真共有サービスのインスタグラム(Instagram)への投稿で、ドルチェ氏を痛烈に批判した。「IVFを偏った判断で非難する自分を恥じるべきだ。IVFは、異性愛者だろうと同性愛者だろうと、愛し合うたくさんの人々の『子供が欲しい』という夢を叶えてくれる奇跡なんだ」

「あなたの古めかしい考えは、時代にそぐわない。あなたのファッションと同じだ。僕は、もう決してドルチェ&ガッバーナは着ない。#BoycottDolceGabbana(ドルチェ&ガッバーナをボイコットしよう)」

 ジョンさんが激怒したのは、ドルチェ氏がイタリアの週刊誌パノラマ(Panorama)とのインタビューで行った発言。同誌オンライン版によると、キリスト教カトリック実践派のドルチェ氏は「生まれた時に、父親と母親がいる。少なくとも、そうあるべきだ。だから、私は化学的に生まれた子供たち、人工的な赤ちゃん、子宮レンタル、カタログから選んだ精子には反対だ」と述べている。

 ドルチェ氏は、ビジネスパートナーのステファノ・ガッバーナ(Stefano Gabbana)氏と長年、同性愛関係にあった。(c)AFP