【3月13日 AFP】テニス、全米オープン(The US Open Tennis Championships 2015)の前哨戦として米ワシントンD.C.(Washington D.C.)で行われるシティ・オープン(Citi Open 2015)の主催者は12日、アンディ・マレー(Andy Murray、英国)と錦織圭(Kei Nishikori)が出場すると発表した。

 2012年の全米オープン(The US Open Tennis Championships 2012)、ロンドン五輪、そして2013年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2013)で優勝した実績を持つマレーは、2006年大会の決勝でフランスのアルノー・クレマン(Arnaud Clement)に敗れて以降、シティ・オープンに出場していない。

 一方、初の四大大会(グランドスラム)決勝進出を果たした昨季の全米オープン(The US Open Tennis Championships 2014)でクロアチアのマリン・チリッチ(Marin Cilic)に敗れた世界ランク5位の錦織は、昨年のシティ・オープンではフランスのリシャール・ガスケ(Richard Gasquet)の前に8強入りで終わっている。

 大会ディレクターのジェフ・ニューマン(Jeff Newman)氏は、「アンディとケイは、世界で最もダイナミックで人気のある2人であり、これほど早く大会への出場を決めてもらえて喜んでいる」と語り、「これによって、トップレベルの大会になることが早期に知れ渡ることになる」と期待を寄せた。

 8月3日から9日まで本戦が開催されるシティ・オープンの翌週からは、ATPワールドツアー・マスターズ1000(ATP World Tour Masters 1000)シリーズのロジャーズ・カップ2015(Rogers Cup 2015)、さらにウェスタン&サザンオープン(Western and Southern Open 2015)が続き、いずれも同31日からニューヨーク(New York)で開幕する今季のグランドスラム最終戦に向けて、世界のトップ選手たちが重要な調整の場と位置付ける大会となっている。

 大会の代表を務めるドナルド・デル(Donald Dell)氏も、「仮に自分がアンディ・マレーで全米オープン優勝を狙うなら、この大会に出場して早い調整に臨むだろう。出場すれば、あらゆる点で役に立つ」と述べた。

 同じ年にシティ・オープンと全米オープンを制すれば、2009年にアルゼンチンのファン・マルティン・デルポトロ(Juan Martin Del Potro)が成し遂げて以来の快挙となる。デルポトロは、この年の全米オープンでロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)をフルセットの末に撃破し、フラッシング・メドウズ(Flushing Meadows)でタイトルを手にした。

 29歳のマレーは男子シングルスでツアー通算31勝を記録し、昨季は深センオープン(2014 Shenzhen Open)、オーストリア・オープン(Erste Bank Open Austria 2014)、そしてバレンシア・オープン(Valencia Open 2014)で優勝した。

 25歳の錦織はツアー通算8勝を記録し、今年2月にはメンフィス・オープン(Memphis Open 2015)で3連覇を果たしている。(c)AFP/Jim SLATER