【3月12日 AFP】白人警察官による黒人青年の射殺事件が起きた米ミズーリ(Missouri)州ファーガソン(Ferguson)のトーマス・ジャクソン(Thomas Jackson)市警本部長が11日、辞表を提出した。同市警をめぐっては米司法省が先週、人種差別がまん延していたと認定する報告書を発表していた。

 発端となった事件は昨年8月9日、武器を所持していなかった黒人青年マイケル・ブラウン(Michael Brown)さん(当時18)が、当時市警の警察官だった白人のダレン・ウィルソン(Darren Wilson)氏に射殺されたもので、警察の人種差別に抗議する全米規模のデモに発展した。

 事件を調査していた米司法省は今月4日、連邦公民権法への違反でウィルソン氏を起訴するだけの十分な証拠はないと結論付ける一方、ファーガソンの市役所や警察、地方裁判所について、人口の大半を占める黒人住民に対する日常的な人種的偏見が存在したと批判する報告書を発表した。

 事件後に辞職するファーガソン市職員は、ジャクソン氏で5人目。(c)AFP/Robert MACPHERSON