■断熱効果も

 スイス大チームは、このほかにもカメレオンの皮膚の深層部に第2の虹色素胞層が存在することを発見した。

 第2の虹色素胞層の結晶は、第1の虹色素胞層より大きいが整列の度合いは不規則で、強力な太陽光中の赤外線を反射する断熱の機能を果たしている。

 この虹色素胞が二層に重なった構成を、研究チームは「進化的新奇性」に相当すると指摘。これにより、カメレオンは熱から身を守る受動機能を保ちながら、外的の目をくらます擬態と自身を誇示する体色の瞬時切り替えを可能としていると説明した。チームによれば、他の爬虫類が持つ虹色素胞は1種類だけで、これには体色を変化する機能はないという。

 チームが次に目指すのは、カメレオンの結晶格子の調整を可能としているメカニズムの解明だ。

 パンサーカメレオンの体色変化を記録した動画は以下のリンクで視聴できる。
http://youtu.be/YIRiCwHlUd8

(c)AFP/Mariette LE ROUX