【3月10日 AFP】ベルギーの観光客50人を乗せてフランスのスキーリゾートへ向かうはずだったバスの運転手が、GPS(全地球測位システム)の設定を間違え、目的地まで1200キロの遠回りをしてしまった。

 この運転手はベルギーの公共放送VRTの若者向けラジオ局「スタジオ・ブリュッセル(Studio Brussel)」の番組に出演し、「フランスのラプラーニュ(La Plagne)へ向かう経路を検索したら3つあり、間違ったのを選んでしまった」と語った。ツアーは、このラジオ局が企画したものだった。

 GPSの検索結果に従った運転手は、目的地のアルプス(Alps)のスキーリゾートからは約600キロ離れたスペイン国境に近い南仏の村、ラプラーニュに向かう道を走り始めた。

 乗客の1人は、南仏の中世の城塞都市が有名な道中の街について、マイクロブログのツイッター(Twitter)に「地中海やカルカソンヌ(Carcassonne)が見えた」と投稿した。

 運転手は仏南西部トゥールーズ(Toulouse)で間違いに気づいて方向転換し、バスは予定から24時間遅れでアルプスのラプラーニュに到着した。

 ツアーの主催者スタジオ・ブリュッセルのスタッフは、到着した乗客をスペイン名物の小皿料理タパスでもてなした。乗客の何人かは「サプライズなバスツアーができて楽しかった」と言っている。(c)AFP