【3月10日 AFP】米アップル(Apple)は9日、スマートフォン(多機能携帯電話)「iPhone(アイフォーン)」を使用する全世界のユーザーのうち希望者の健康情報データを収集し、深刻な疾患などの研究に役立てる新たなプログラム「リサーチキット(ResearchKit)」について発表した。

 計画では大規模な医療研究機関などと協力し、新プログラムのために開発したアイフォーン用の新たな医療情報追跡アプリを通じ、ユーザーの体の動きや血糖値といった医療情報を観察・収集し、ぜんそくや乳がん、循環器疾患、糖尿病、パーキンソン病などの研究に用いる。この新しいプログラムによって医療データの収集と分析が速くなるという。

 何百万人もの健康情報をリアルタイムで収集するプログラムについて、アップルのティム・クック(Tim Cook)最高経営責任者(CEO)は「医療研究を変革する」ものだと期待を語った。アップルでは「各研究への参加の有無や、データの共有方法などについてはユーザーが決定する」ため、プライバシーは保護されると強調している。(c)AFP